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ネスレが最初にGFSIに深く関わるようになったのは2012年からですが、当時私は品質管理グローバル責任者に任命されたばかりで、他社の食品安全の取り組みを学ぶことに熱意を抱いていました。初めて参加したGFSI世界食品安全会議では、期待していた通りの創造性や技術革新のみならず、GFSIが明確にしている全員参加型でオープン・ソースな精神にも触れることができました。

最初の年から、ネスレはGFSIの様々な要素を自社の品質管理システムへと統合しました。例えば、サプライヤーのGFSIベンチマーク認証と、GFSIグローバル・マーケット・プログラムを既存のサプライヤー向けキャパシティビルディングプログラムへの統合などです。PAS220の発展においては主要な貢献者として、既にFSSC22000認証を全ての製造拠点で取得していました。同様の課題に直面している他企業の食品安全管理者との交流は、協働のイニチアチブを推進する非競争の姿勢を象徴しています。私が経験したことを、メーカーが食品安全会議に参加することによって得られる恩恵についてのケーススタディとして、皆様に受け取っていただきたいのです。

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食品安全文化とグローバル・マーケット・プログラム

Anthony Huggett blog web食品安全文化は世界食品安全会議の主要課題であり、私も深く関心を寄せています。世界中を網羅する多国籍メーカーとして、1日当たり13憶個の製品を販売しているネスレでは、食品安全文化に対して自由裁量の余地はありません。10,000社もの原材料や包装サプライヤーの第1層企業と直接やり取りし、幅広く食品と飲料全般を製造し、189ヵ国で販売しています。そして、この複雑なバリューチェーンの全ての連携において、食品安全への認知に要求されている水準を確実にするという責任を負っています。私たちのバリューチェーンの上流に位置するサプライヤーと彼らのサプライヤーが、私たちが利用する原材料を生産する際に食品安全対策を実施していると信頼しています。バリューチェーンの下流側も同等に重要です。いくつかの製品は繊細な温度管理を要したり、別の要素としては製品がメーカーの施設から出荷され消費者のもとに配送されることなど、関連の物流企業およびリテーラーとの正しい関係性を保ち、食品安全の認識を築くことは重要です。
GFSIに参加する以前に、ネスレは社内プログラムとしてバリューチェーンに沿った食品安全のキャパシティビルディングプログラムを構築しており、多数の中小規模の地域の企業が関与しています。グローバル・マーケット・プログラムについて初めて知ったのは、GFSI世界食品安全会議においてであり、食品安全のキャパシティビルディングを段階を踏むことにより、「GFSI認証」(GFSIが承認した認証プログラムの認証獲得)への道とつながることを知りました。私は直ちにそれがGFSI認証を取得するという明確な目的と共に既存のシステムを補完する可能性をもつことに気づきました。現在はいくつかの市場において、グローバル・マーケット・プログラムをサプライヤー内の食品安全を発展させる活動と統合したところです。
ネスレでのグローバル・マーケット・プログラムの成功は、グリーンフェンス社がスポンサーであるGFSIアワードで私たちのサプライヤーによる活動でも実証されています。アワードはサプライヤーがプログラムを有効活用していることへの表彰です。GFSI世界食品安全会議では2017年から毎年受賞者が発表され、昨年はネスレのサプライヤー企業が目覚しい活躍をしました。ナイジェリアのカカオ加工企業である、Plantation Industries社は全体的な賞を受賞し、メキシコのカカオ、コーヒー豆、オールスパイスのサプライヤーである、Associones Agroindustrieales Serranas社はラテンアメリカ地区で受賞しました。両社とも、昨年の開催地である東京に参加者を送り、2月のニースにもGFSIウェブサイトの連載で2つの新しいエピソードと共に登場します。加えて、モロッコでベリーを供給するネスレのサプライヤーは、2019年GFSI世界食品安全会議において、食品安全文化の本会議でケーススタディをビデオで披露します。ネスレはこれらの企業における食品安全のキャパシティビルディングに寄与し、完全なGFSIの認証取得へと導く自社の役割を誇りに思います。


競争ではなく協働

ネスレがグローバル・マーケット・プログラムとGFSI認証アプローチを採用したには、GFSIから刺激を受け、食品安全管理の実践を具体化するに至った、非競争的な知識共有の精神が反映されています。私たちが以前に利用していたキャパシティビルディングと監査システムは効果的ではありましたが、排他的なものでした。サプライヤーは常に、他のメーカーに対して、食品安全の実践に遵守していると示せたのではありませんでした。現在、もし過去にネスレとの業務経験のある企業が、他のメーカーのサプライヤーになることを希望した場合、グローバル・マーケット・プログラムの進捗段階を示すことで、新しいパートナーと認証取得に向けた取り組みを継続的に進めることができます。これはGFSIが、食品業界において、知識共有や共通の目的:全ての消費者に安全な食品を、という取り組みを追求する方法のひとつです。

GFSC Networking

GFSIが表明している協働の質は、他のどこよりもこの会議で、メーカー、リテーラー、サプライヤーとステークホルダー全ての人々が集い、食品安全を向上させるという目的に向かって集まるコミュニティの場でより顕著になります。今年は特にメーカーが強い存在感を示すでしょう。メーカー2社のCEO、モンデリーズのDirk Van de Put氏とダノンのEmmanuel Faber氏が会議の開会に登場し、プラスチックや、アレルゲン、食品偽装など、食品安全に影響を与える新しい課題についての考えを語ります。しかしながら、メーカーの皆様にはご自身の所属とは異なるセクターからの参加者、例えば行政関係者、技術者、サービス・プロバイダーなど、より多くの人々との交流を勧めます。食品安全の様々な分野で本物のコネクションを作るのに、この機会に優るものはありません。

もちろん、競争はメーカー業務の常套手段ですが、私たちが望むことは、最高の食品を作り、より多くの市場に届け、幅広い層の消費者に満足していただくことです。世界の食品供給の安全を向上させることに非競争的な協働として取り組んだとしても、GFSIのアプローチはメーカーにとって競争力を高めることになることを覚えておくことは重要です。GFSIの活用により、過度な監査に費やす時間と経費を節約できるとともに、物資にかかる全体的コストの削減が可能です。そして、サプライヤーは認証を介して自信を高め、より幅広い調達先との関係を構築できるという柔軟性を享受するでしょう。

2月開催のGFSI世界食品安全会議で、皆様の企業がどのように成長できるかを考えてみてください。皆様の属する業界の分野で、食品安全革命の起爆剤と成り得る発見があるかもしれません。 


Anthony Huggett

本ブログはこちらの方にご執筆、ご寄稿いただきました:

ネスレ、スイス

バイスプレジデント 品質管理部

GFSI理事会 メンバー
2019 GFSI カンファレンス委員

Anthony Huggett

 



フレンチリビエラのニースにお越しいただき、世界中の食品安全を向上させる業界の年次会議にご参加ください!
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