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2030年は、まだ先のように思えます。その年は、人々と地球に改革と繁栄の機会を与え、集団的な活動を目的とした、国連の開発アジェンダの終着点になります。

私たちの現在の食品安全への取り組みが、将来を形作るのです。しかし、私たちは順調に進んでいるでしょうか?

開発途上国の農業従事者、加工業者、取引業者、政府の人々は、食品安全の挑戦を受ける準備が出来ているでしょうか?彼らがコーデックス規格を満たし、消費者の安全を守り、地域や世界の市場へアクセスできるようになるために、私たちはどう支援すればよいのでしょうか?STDF (規格及び通商開発機構)は、このような質問を東京でのGFSI世界食品安全会議で提起しました。

テクノロジーがどのように食品のサプライチェーンを変革していくか、世界規模の対話に参加することや、貿易円滑化がどのように食品安全の状況を変え、世界中の農業バリューチェーン全体で、経費削減に一役買い、効率性を達成しているかを知ることは、活気づけられるものでした。

私は食品安全の規制当局や、アジアパシフィック、アフリカ、ラテンアメリカ、カリブ地域といった場所でさらに強固な食品安全文化を構築するためにパートナーシップを模索している業界の人々と出会いました。私たちが、食品安全のどの部分から着手し、現在に至るのかを知ることは、良いスタートになることでしょう。

2019年のGFSI世界食品安全会議を前にして、STDFは新興及び開発途上の市場において食品安全の基準を高める官民連携にスポットライトを当て、真正面から課題に取り組み、将来的には食品安全を世界中で確かなものにしたいと考えています。

大手企業は既に食品安全の能力を、生産や製造現場において実践的、測定可能な優良事例を発展させており、最新版のGFSI事例集に収められています。これらの見識は他のアグリビジネスに刺激を与え、彼ら自身の食品安全の成果を向上させるでしょう。

STDFの食品安全プロジェクトは、GFSIのグローバル・マーケット・プログラムのアプローチを踏まえています。タイやベトナムでは、協同組合や中小企業が食品安全管理システムに取り組むことによって、地元の小売業での販売や世界的な市場に進出することが出来ました。これはSTDFの新しい冊子「安全な取引のソリューションを世界で推進(Driving safe trade solutions worldwide) )に収められた25話のうちのほんの1例です。

プロジェクトから得られた経験を起点に、私たちは主要分野における開発途上国の小規模経営者に、食品安全の課題に立ち向かうための継続的な支援をしています。

官民連携にご参加ください:世界中の食品安全に影響を与えるための協働を

ガーナ基準局、Paul Osei-Fosu氏によると、「プロジェクトの基行われた現場でのトライアルの結果、アフリカのマンゴー生産における害虫対策に新規でかつ、より良い選択肢が明らかになりました。トライアルでのデータが、新しい残留農薬の基準値の設定に役立ち、アフリカのマンゴー生産者には、生産ロスの減少と海外市場の開拓が視野に入ってきました。」

アフリカ、ラテンアメリカ、そして東南アジアにて政府関係者達は多国籍の農薬メーカーや、業界団体、農業従事者、ASEANやAU-IBAR, FAO(食糧農業機関), IICA, ラトガース大学、USDAと連携して、残留農薬についての研究を実施しました。STDFのプロジェクトに続いて、もたらされたデータは10の新しいコーデックス残留基準を生み出し、蓄積されたデータによって、新規の低リスク農薬が18ヵ国で登録され、90%以上のコストダウンへと導きました。今では生産者は害虫や病害を抑えながらも、国際的な食品安全基準を満たし、環境を保護し、世界中で持続可能な操業モデルとなりました。

女性の登用:サプライチェーンの食品安全に包括的なアプローチを形成する

バングラデシュ、エビ養殖事業者、Chompa Debnath氏によると、「このプロジェクトに参加してからは、毎年利益が得られるようになりました。私はもう、市場で売り切れを待つ必要がなくなりました。なぜなら、私のエビは他より大きく、見た目も健康そうだからです。今では、私にアドバイスが欲しいと人々が来ることが誇りです。」

消費者の信頼を得るために食品安全システムの変革をおこす際には、女性の積極的な関与が必要です。FAOの水産資源部が率いるワールドフィッシュやバングラデシュのエビと魚介類財団を交えたSTDFのプロジェクトでは、バングラデシュのエビ養殖者の男性、女性とともにエビ生産における食品安全及び品質を高めてきました。彼らは加工業者に安定した供給をしつつ、ベター・マネジメント・プラクティス(より良い管理の実践)やグッド・アクアカルチャー・プラクティス(より良い養殖のための実践)を採用しています。エビ養殖業者が集団となって作り出した経済規模は拡大を続け、彼らの交渉力も増大しています。このプロジェクトは養殖業者が20,000件となるまで規模を拡大させ、集団で直接の輸出ラインを構築する計画があります。

地域差の橋渡しをする:国境を超えた食品安全の共通のアプローチを推進する              

ホンジュラス、国立農業大学、Fanny Maradiaga氏によると、「トレーニングは知識を更新するための有益なツールであることから、検査官のスキル強化になり、食品を通じた病気感染を防ぎ、実践されている技術が食品安全の要件を満たしていることを証明します。」

中央アメリカとドミニカ共和国では食品検査機関が、地域で食品検査のための学校を開設し、食品検査担当者の訓練を各国で行い検査技術の近代化を図っています。STDFのプロジェクトとして、IICAは幾つかの大学を集めた組織を作り、その背後で国立や国際的な食品安全機関のアドバイザー・グループが支援をしています。標準化された食品検査の訓練は、各国が地域の取引者間で調和のとれた規制を自信をもって適用できるようになり、食品市場にアクセスしやすくなるように支援します。調和のとれた食品検査は関税同盟への歩みを進めさせるものであり、消費者の健康に前向きな影響を与えることでしょう。

私たちは、安全な食べ物に対する消費者からの要求が益々高まっている時代に生きています。気候変動は、農業生産が害虫や病害によって危険にさらされるリスクを増大させています。今日、サプライチェーンは益々統合化されており、国際的な食品安全規格を満たすことは、食中毒危害の軽減と消費者の安全を保障するために、未だかつてないほど重要になっています。

私たちはSTDFにおいて、発展途上国の政府や民間セクターが、食品安全システムを強化すること、コーデックス規格を満たし、市場へのアクセスを獲得するため、より一層の支援を求めていることを理解しています。

現在、私たちの食品安全連携の範囲は拡大の一途であり、世界中のサプライチェーンでの食品安全の解決策とプロジェクトは拡大しつつあります。ビジネスとその要点は収益を上げることです。そして、私たちが国連の2030アジェンダの目標に向かう軌道を逸れずに、将来の食品安全を確実なものにすることも重要です。私たちが始めたことを、これからも続けていきましょう。

 

より詳しい情報:GFSI事例集とSTDFの安全な取引のソリューションを世界で推進(Driving safe trade solutions worldwide) はこちらから。

 

 


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Melvin Spreij

Head of STDF Secretariat