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実用的なヒント テクノロジーを駆使し企業が食品安全標準を社内で浸透、維持、改善させる方法

今年3月5~8日に東京で開催されたGFSC2018では、「ベストプラクティスの共有」が、最重要項目でした。

ディバーシー社とシーバイエス社が共同開催した特別セッションでは農作物生産加工業のランド・オレイクス社、ファーストフードのマクドナルド社ともにテクノロジーを利用して自社の食品安全標準を日々改善していく必要があることを強調していました。

マクドナルド社 グローバル食品包装安全局シニアディレクターのシンディ・チャン氏は、同社にとってマクドナルドの店舗を1日に訪れる6500万人のお客様に全世界で同一で、標準化された食品安全を提供することが同社にとって最も重要であると説明しました。

食品安全を取り巻く文化の創造

食品安全文化とは従業員の意識を高め、なぜ食品安全が企業にとって、そしてなにより顧客にとって重要であるかを従業員に理解させることです。また一方で、企業が投資や人材採用といったリソース投入ができる環境と、従業員の十分な知識・知見、信念、心構え、価値観、実践力、行動力が食品安全文化を創造するために不可欠です。

テクノロジーの進歩は、食品安全を向上させ確かなものにすることができるチャンスを私たちに与えてくれています。製造業、物流業、飲食業といった業種に関わらず、食品に携わる企業組織は提供する食品が必ず安全であるよう常に投資を行っています。

もし、すべての人が、食品安全に対する責任があることを意識し、食品安全を脅す状況が起きていないか常に注力し、起きている場合は即座に対応を行っているのならば、食品安全文化の基盤はすでに整っていると言えます。

わかりやすいコミットメント

経営陣は、従業員にわかりやすく効果的な方法で食品安全が企業の最優先事項であることをコミットする必要があります。企業のリーダーたちは食品安全の基準を設定し、ベストプラクティスを示す必要があり、従業員は同じ目標をめざし取り扱う食品が安全であることをコミットする必要があります。

しかし、一番大事なことは、食品安全対策として必要なアクションをとる意義を効果的に社内に浸透させることができるコミュニケーション能力を持ったリーダーシップです。

また、組織で定めた食品安全の指標が、どういう理由・目的で定められたかを説明することも、とても重要です。現場で働く従業員は食品安全対策のアクションを「なぜ実施するか」を理解し、ルールに従い実行し、その価値を受け入れる必要があります。

新人教育に利用されるテクノロジー

重要な要素はコミュニケーションだけではありません。

新たに組織に加わった従業員に食品安全の重要性を教えることもとても重要です。新たに企業・店舗に加わった従業員には、トレーニングや、Eラーニングを使った教育を受けさせる必要があります。マクドナルド社では、従業員の入れ替わりが激しい上、新しい従業員に必ずトレーニングを行う必要がありますが、Eラーニングシステムからトレーニング用ビデオに簡単にアクセスできるので、ビデオを見ながら働くことが特に効果的であることがわかっています。

食品安全文化を維持しつつ働くことは新人や経験が浅いレストラン従業員にとっては大きな負担となります。マクドナルド社ではトレーニングビデオをその負担を解決する策として積極的に利用し、また総合的かつ簡単に理解できるメッセージとして開発、利用しています。

テクノロジーとトレーニング

新人だけではなく入社後の従業員を継続的に教育していくことも同様に重要なことです。また新しいテクノロジーや、新製品を導入するときにはトレーニング実施者が新機能をよく学び理解することが重要となります。

また新しいツールやテクノロジーは直感的に使えてユーザーに分かりやすいようデザインする必要がありますが、そうなればトレーニングは重要ではないということではありません。

ランド・オレイクス社は世代間でトレーニングを実施することは大変効果があると強調していました。最新のテクノロジーに精通した若いミレニアル世代の従業員は、年配の従業員にその使い方を教えることができます。かといって、従業員のニーズに100%あったトレーニングを実施するのは企業の挑戦であり、ランド・オレイクス社の方法が必ず全企業で効果的とは限りません。また、コンサルティングサービス企業のサポートを借りてトレーニングプログラムを開発することも企業の助けとなることでしょう。

テクノロジーを利用し食品安全標準を維持する

トレーニングやEラーニング以外にも適切な設備やテクノロジーを使用しモニタリング、分析を行えば、食品安全を確実にするのは容易になるでしょう。

生産者から倉庫に商品が配送され、食品販売事業者・フードサービス事業者に輸送されるまでのコールドチェーンの温度をモニタリング・管理する仕組みが良い例です。温度モニタリグシステムはセンサーを使って商品保管時の温度を正確に測定できます。温度が設定値を逸脱した時はすぐに店舗マネージャーにメールやテキストメッセージで警告が送られるので、すぐに対応を行うことができます。

クラウドシステムを利用した洗浄モニタリング・プラットフォームは、食器洗浄機の稼働データをトラッキングできるので、衛生に関する法令を順守するだけでなく、店舗オペレーションを劇的に改善することができます。

生産場や厨房で必ず使う設備におけるテクノロジーは、信頼できるデータを出すことで食品安全に透明性を付加し、動きを可視化することが可能です。

実現を可能にするテクノロジー

最終的にテクノロジーは人的ミスを減らし、業務をモニタリングすることで企業リスクを減少させブランドプロテクションを実現することができます。解決策はテクノロジーだけというわけではなく、むしろテクノロジーは業務を簡素化する手段にすぎません。普及率をあげ、現場で使用されるためにはユーザーに優しいテクノロジーであることが重要なことです。

食品安全とは終わらない旅のようなものであり、終点はありません。

また食品安全とは、企業の各プロセスで個別に検討、実行するものではなく、組織を超え会社全体で取り組むものです。テクノロジーにより、今まで思いもつかなかった方法・考え方で仕事を自動化・簡素化することが可能となり、企業内に透明性の文化を浸透させ、従業員が積極的に業務に取り組めるようにすることで、結果的にテクノロジーを採用する企業は実効性がある食品安全文化を創造し普及させることが実現できます。

 


Joséphine Arrighi de Casanova Diversey Portrait

この投稿は次の人によって書かれ、寄稿されました:

ディバーシーコンサルティング社 グローバルマーケッティングマネジャー

Joséphine Arrighi de Casanova