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グリーンフェンスのミッチ・チェットCEOに代わり、東京で開催されたGFSI 世界食品安全会議 2018でのセッションに参加してくださった皆様、また話をする機会をいただいた皆様に感謝します!皆様のご要望にお応えして、この食品産業におけるブロックチェーンの課題と潜在的可能性についてお話しします。

Mitch Chait貿易相手国間との透明性とトレーサビリティを向上させるために、すべての取引がすべての参加者の暗黙の知識とともに記録されているブロックチェーンについて世界中の食品サプライチェーンで話題になっています。一部の組織では、社内、または信頼できるパートナーとのテストが始まっており、青果物のサプライチェーンにおいて、スピードやトレーサビリティの向上などいくつかの成功が見られました。

しかし、非常に複雑な食品サプライチェーン全体を結びつけ、通信方法を新たに変えるブロックチェーンの能力についての判定はくだされていません。グリーンフェンスでは、ブロックチェーンの展開次第だと考えています。


アメか鞭か?

ブロックチェーン、または実際に情報を共有する元帳やデータベースの有用性は、情報の完全性と正確さの2つの基本要素に直接結びついています。

サプライチェーンのブロックチェーンを完成させるには、食品業界の最も重要な課題の1つである、エンドツーエンドの全参加者への見える化が必要です。現在のブロックチェーン展開はこの問題解決にはいたっておらず、川下の企業(ブランド、小売業者)が川上のサプライヤー(製造業者、プロセッサー、栽培業者)に参加するよう求めるという以前と変わらない状況にあります。それはあまり恩恵のない新たなサプライヤーへの負担となりアメと鞭でしかありません。

また、原産地、証明書、参加者または結果などについて、不正確で信頼できない内容で満たされたサプライチェーンブロックチェーンを構築することは簡単です。もしあなたが永久的な記録を望んだとしても、参加者にとってそれは、正確な情報を提供しようする動機付けにはなりません。

完全かつ正確なサプライチェーン情報を得るためには、正確な情報を記録するようサプライチェーンに動機付けを与える必要があります。鞭ではなくアメが必要です。しかしそれほど単純なことではありません。なぜなら価値、評判、信頼に関わることですし、これらは食卓で問題を引き起こすものであり、まして20億人以上の参加者が存在する業界なのですから。

ここでは、グリーンフェンスのブロックチェーンソリューションを宣伝しようとは思っていません。私たちは皆様と自社の洞察を共有し、この急速に変化する新たなテクノロジー評価につなげたいと思っているのです。


農場から食卓まで- 本当ですか?

「農場から食卓まで」と言うのは簡単です。バルセロナにフォークで卵を食べる子供がいたと仮定します。ブロックチェーンで、フォークと子供がどこに位置しているのか、鶏の飼料の原産地、またはどの鶏が卵を産んだかといったことが簡単に分かるということではありません。それが課題だと思うなら、こう想像してみましょう。産業界が点から線へ変えるために世界中に約20億人の農業労働者が参加する必要があります。これらの労働者はN層(多層)でさえありません。食物のDNAを本当に知りたいのであれば、農作物と農作物メーカー、そして農作物のサプライヤーをつなげる必要があるのです。ブロックチェーンが一過性の流行でないのであれば、ここで何が起こる必要があると考えています:


Blockchain bannerブロックチェーンの真のパワーを受け入れる。

モーニングセッションで議論したように、ブロックチェーンには3つの異なる柱があります。それは自己資金によること、仲介者がいないこと、信頼があることです。大規模でも実現可能な川上および川下の可視性、透過性、トレーサビリティのためにブロックチェーンを検討している場合、これらの柱は成功のために不可欠です。


自己資金による。

誰もがサプライチェーンの可視性を高める必要があります。つまり、より多くの情報が必要です。参加者の多くは、参加する意欲や情報をシェアする動機がほとんどありません。そのため動機付けを伴ったサプライチェーン情報の共有が、常々課題としてとりあげられていますが、適切に展開されたブロックチェーンは、情報共有者や利用者に報酬を与える自己組織化経済を可能にし、食品システム全体の健康性を改善します。グリーンフェンスでは、これを「Go-No Go」と呼んでいます。グリーンフェンスはこれを普遍的なブロックチェーンを構築するためのユニバーサル基盤として初めて開発しました。

エコシステム上のすべての参加者が恩恵を受けます:農家側は信頼できる情報を共有し参加することでインセンティブを与えられ、ブランド側は双方向の価値が構築され、悪い要素を最小限に抑えられ、リスクが軽減されます。また、購入者側も情報を共有することでインセンティブが与えられ、見返りにロイヤリティを向上させることになります。


仲介者はいません。

プライベートブロックチェーンは費用のかかる仲介業者に依存し、利害衝突や信用毀損を起こしやすいため、統合された公開ブロックチェーンが求められています。これは、ステークホルダーや規格が判明している環境(社内オペレーションや単純なサプライチェーン)での活用が最もよく機能します。近い将来、食品産業における多くのプライベートブロックチェーンが実装されますが、その中の情報の有用性は、結局少なくとも競争前の情報を共有するため、より大きな公共のエコシステムとの統合度合いに依存することになるでしょう。今日、業界はこのレベルにおいて協力を続けることが求められているのです。


信用の分散。

誰もがしばしば、特定のサプライチェーンの先に誰がいるのか分からないという問題を抱えています。埠頭の倉庫に到着した材料がどのようにして出荷されたのか、製造されたのか、それ以上の状況(例えば、投入、食品の安全性、持続可能性、環境)がどれほど正確であるかは不明です。大規模な組織にとっては誰が信頼できるかを知ることが必要なのではなく、評判や信頼の裏づけがブロックチェーンのコアプロトコルに備わっていることが必要なのです。


最後に。

これらは一晩で起こることではないので、心配する必要はありません。競合相手が情報処理速度と時間を速めるプライベートブロックチェーンで貴社を押しつぶすことはありません。決してそれが問題なのではなく、農場から食卓までの誰もが正確な情報を提供するよう、すべての人に動機付けを与えることが課題なのです。詳細をご希望の場合はお知らせください。今後の進捗状況についてお伝えします。


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この投稿は次の人によって書かれ、寄稿されました:

Jon Labrie
ブロックチェーン・ソリューションリーダー
グリーンフェンス